PD zine

PD zineはプロダクト・インテリアデザイン学科の今をつたえるブログです。

2013.03.08

4年生卒業研究

【4年生卒展】卒業制作展「受賞作品編5」

こんにちは。PD-ZiNE発行者のぴでじんです。
プロダクトデザイン学科の卒業制作、奨励賞受賞作品についてご紹介いたします。

奨励賞
途上国で現地生産する$20義手

相良ゼミ 野口 僚さん

現在、世界の義手レベルは非常に高くなってきており、筋電義手やコンピューター制御などの高機能な義手が登場してきています。

そして、義手はとても高価なもので、比較的安い能動義手でも18万円からなどです。
しかし、先進国で義手を必要としている人の割合は、途上国と比べると非常に少なくなります。
逆に、保険などが無い貧困地域や内戦国、途上国などが最も義手を必要としている人の割合が多く、この地域の人々は満足な義手を手に入れることができず、劣悪なものを代用としてつけるなどして生活をしています。
義手使用者の声と途上国での生産を考慮し、デザインする義手のポイントは、製造工程の簡略化・材料の現地調達化・材料の安さ・ユニバーサル性・メンテナンス性の高さ・使用者の衛生面と負担軽減・使用時の簡単さなどです。

この義手に使われている素材は、現地でも手に入り易い竹とアルミがほとんどとなっています。

更に、材料費は$20以下に収まる低コストです。竹は煙で燻しカビにくくなっています。ハーネスを取り除き、補助用義手限定にすることで、メンテナンス性を向上させま
した。
腕と義手の接続部分は紐の締め具合の調整により、オーダメイドで使用者に合わせて作る必要がなくなり、低コストと量産性に繋がります。更に竹の隙間があり蒸れにくいです。義手本体の重さは約400gという非常に軽く使用者の負担を軽減します。
本体内部には、義手先端部を2つ収納でき、スマートに持ち運ぶことができます。先端部は簡単な操作で角度の変更を行えます。

奨励賞
GACHA×GACHA
子供と自転車の初めての出会いを演出するツールの提案 

向井ゼミ 上野 美夏さん

乗り物との初めての出会い、それが自転車。そんな自転車との出会いをもっと大切にしていくべきではないか。コンセプトは「はじめて出会うプロセスを大切に」。目の前で組み上げて初めて出会う結びつきを大切にできる自転車ツールの提案。 

近年では、子供でも乗りやすいように様々な工夫がされている自転車が増えています。
このような自転車は、子供にとっては生まれて初めての自分だけの乗り物となります。
しかし、初めての乗り物となる存在が、ただ段ボールに梱包されていて、いつの間にかお父さんが組み立てており、公園などで練習して、いらなくなったらお下がりになる。

といった、自転車に乗れるようになるための単なる道しるべとしかなっていないのが現状です。
このような事から与えられるだけの自転車ではなく、目の前で組み上げて初めて出会う結びつきを大切にできる自転車であるべきだと思います。

従来なら段ボールなどで梱包されていますが、パッケージ自体も自転車の一部のようで捨てられない、おもちゃ箱にも見える木箱にしました。
自転車が組み上がった後でも、ぬいぐるみを入れたり出来る置物としても使えます。

奨励賞
万華鏡,サスペンションライト,スツール

田頭ゼミ 辻本 柚圭里さん

「朧」とは、はっきりしないさま、ほのかなさま、薄く曇るさま。ぼんやり、ほんのり、朦朧。としたもののことをいいます。
「朧なもの」は私たちのまわりにあふれています。
ぼやけたもの、霞んだもの、透けたもの、それらは私たちの心に、やさしさや静けさ、危うさや切なさをつくります。
「朧」には人のこころと深く関わる何かが含まれているのです。
素材/半透明でまっすぐなごく一般的なストローを使用しています。
① 万華鏡
『見慣れた景色を朧にする万華鏡』ストローの内壁の反射によって、見慣れた景色に朧のフィルターをかけます。
万華鏡のように覗いて、回したり遠ざけたりすると、見る角度や目との距離を変えるたびに見慣れた景色が移ろい、境界がぼやけ、幻想的な情景をみることができます。
例えばこの万華鏡を使って光を見た場合、水面にキラキラと反射する夕焼けをイメージさせる情景がみえます。
② サスペンションライト
『涙で滲む夜景の朧さをイメージした照明』この照明は、光を受けたストローが筒の中で光を複雑に反射させることで、涙で滲む夜景の写真の朧さを想起させる光と影を床面に投影します。
ストローの束は細い1本のてぐすで吊るされているため、軽く触れたり僅かな風でくるくると回り、光と影が揺らめきます。
ライトの側面は滲むような光のグラデーションをつくります。ライトの下端ではストローに段差をつけていることで、立体的な光が浮かびます。
③ スツール
『不確かさをもったスツール』視覚的な「朧」の表現ではなく、「朧」を体感するスツールです。座るものなのか、座れるものなのか、はっきりしない存在。
完全に腰を降ろすまで、確信が持てない朧げな感覚を覚えますが、体重を預けると全てのストローが直立し、しっかりと体を受け止めてくれます。
立ち上がると何事も無かったかのように、不確かな姿に戻ります。

奨励賞
ivy
「覆う」モジュール

田頭ゼミ   田中 宏美さん

使う用途によって様々にカタチを変えながら平面的にも立体的にも組み上がっていく。パーツを針や糸を使わないパッチワーク。気軽に組み合わせ布のように使えるそんな存在。発想次第で様々なものを覆って、植物に覆い尽くされたような、不思議な風景を作り出す。

使う用途によって様々なにカタチを変えながら、 平面的にも立体的にも組み上がっていく。

素材   フェルト
サイズ  9 5 m m × 1 0 0 m m × 3 m m
スクリーンやラグ、小物入れやランプシェイド 発想次第でいろいろなモノに。

ぴでじんより。